旧字体の画数の数え方― 姓名判断は新字体とどちらで占う? ―
姓名判断を調べていると、必ずぶつかるのがこの疑問—— 「沢は7画?それとも澤の16画?」。 サイトや本によって結果が違うのは、多くの場合この新字体か旧字体かの違いが原因です。 この記事では、旧字体で数える流派の考え方と、代表的な画数の変化、 そして「字形は同じなのに数え方だけ変わる」部首のルールまで、まとめて解説します。
なぜ旧字体で数える流派があるのか
いま私たちが使う「新字体」は、1949年の当用漢字字体表などで簡略化された比較的新しい形です。 それ以前の正式な字体(いわゆる旧字体・康熙字典体)こそ漢字の本来の姿であり、 字に宿る意味や力も本来の形に基づく——というのが旧字体流派の考え方。 日本の姓名判断の土台を築いた熊崎式をはじめ、伝統ある流派の多くが旧字体(正字)での 計算を基本としてきました。
一方で、「実際に書き、目にしている字の形に力が宿る」として新字体で数える流派もあります。どちらが正解ということはありません。 大切なのは、いま見ている結果がどちらの数え方なのかを知っておくことです。
新字体 → 旧字体で画数が変わる代表例
苗字や名前によく使われる字から、変化の大きいものを挙げます。
| 新字体 | 旧字体 |
|---|---|
| 沢(7画) | 澤(16画) |
| 辺(5画) | 邊(18画) |
| 斎(11画) | 齋(17画) |
| 桜(10画) | 櫻(21画) |
| 広(5画) | 廣(15画) |
| 国(8画) | 國(11画) |
| 礼(5画) | 禮(18画) |
| 鉄(13画) | 鐵(21画) |
※「辺→邊」のように10画以上変わる字もあり、当然、五格の吉凶も大きく変わります。
字形は同じでも数え方が変わる「部首のルール」
旧字体の話でもう一つ重要なのが部首の数え方です。 見た目の字はまったく同じでも、部首を本来の形に立ち返って数えるため、 画数だけが変わります。代表的なのがこの2つ:
くさかんむり(艹 → 艸)
3画 → 6画(+3画)「花」「葵」「藤」などのくさかんむりは、見た目は同じ「艹」でも、本来の形「艸(そう)」の6画で数える流派があります。この場合、花は 7画→10画、藤は 18画→21画、葵は 12画→15画 に変わります。
しめすへん(ネ → 示)
4画 → 5画(+1画)「神」「福」「祐」「祥」などのしめすへんは、本来の形「示」の5画で数える流派があります。神は 9画→10画、福は 13画→14画 に。神さまに関わる字だけに、姓名判断では意外と登場回数の多いルールです。
流派によってはさらに、さんずい(氵)を「水」の4画、りっしんべん(忄)を「心」の4画、 てへん(扌)を「手」の4画……と数えるところもあります。 当サイトの旧字体モードは、新旧字体の対応表とくさかんむり・しめすへんのルールに対応しています (さんずい等の部首換算にはまだ対応していません。この点はご了承ください)。
結局どちらで占えばいい? — おすすめは「両方見る」
当サイトのおすすめは、シンプルに両方見ることです。 新字体と旧字体はどちらも実在する伝統的な数え方であり、 両方の結果を知ってはじめて、自分の名前の全体像が見えてきます。 両方で吉ならば申し分なし。結果が分かれたら、その違いも含めて楽しむ—— それが流派の多い姓名判断との、いちばん健全な付き合い方です。
「八百万の杜」では、入力画面と結果ページのどちらでも新字体・旧字体をワンタップで切り替えられます。 同じお名前で両方の鑑定結果をすぐ見比べられるので、ぜひお試しください。
よくある疑問
Q. 戸籍も普段の表記も新字体です。それでも旧字体で数える意味はありますか?
A. 旧字体流派の考え方では「沢」と書いても字の本質は「澤」であり、画数もそちらに宿る、と解釈します。一方で「実際に書いている形にこそ力が宿る」とする新字体流派もあります。どちらの理屈にも筋があり、優劣はありません。だからこそ、両方の結果を見比べて、良い方を「自分のお守り」にするくらいの楽しみ方がおすすめです。
Q. 苗字が「髙橋」「山﨑」のような異体字です。どう数えればいい?
A. 「髙(はしごだか)」「﨑(たつさき)」のような異体字は、標準の「高」「崎」と同じ画数として扱うのが一般的です(髙=10画、﨑=11画)。ただしこれも流派差があります。当サイトの入力欄はどちらの字でも受け付けますので、実際にお使いの字でお試しください。
Q. 新字体と旧字体で吉凶が正反対になりました。どちらを信じれば?
A. よくあることです、ご安心ください。姓名判断は流派によって結果が変わる占いであり、唯一の正解はありません。伝統を重んじるなら旧字体(熊崎式など歴史ある流派の主流)、日常の実感を重んじるなら新字体、と自分の納得できる方を選んでください。両方吉なら文句なし、片方だけ吉なら「そちらの側面が強い」くらいの読み方で十分です。